ピーマンが苦手な子どもへ|苦いだけじゃない野菜との出会い方

ピーマンの丸ごと・断面・細切りを栄養士くまさんが紹介しているイラスト 子どもに伝えたい食育

ピーマンを子どもが食べない。
「苦い」「においがする」と言って避けてしまう。

ピーマンは、保育園でも苦手な子が多い野菜のひとつです。
私も以前は「どうしたら食べてもらえるかな」と、食べることばかりに目が向いてしまうことがありました。

でも、ピーマンが苦手だからといって、それだけで悪いことではありません。
無理に好きにさせるより、まずはピーマンの特徴を知ることも大切な食育だと思います。

この記事では、ピーマンの苦味だけでなく、香りや食感、加熱したときの食べやすさにも目を向けながら、苦手な野菜と少しずつ出会う考え方をまとめます。

ピーマンが苦手な子どもは多い

ピーマンは、子どもが苦手に感じやすい野菜のひとつです。

保育園でも、ピーマンが見えた瞬間に「これ苦いからいや」と言う子はいます。
一口食べてから「やっぱり苦い」と感じる子もいます。

ピーマンは色がはっきりしていて、香りもあります。
料理の中に入っていても、子どもが気づきやすい食材なんですよね。

一度「苦い」と感じると、次に出てきたときも身構えてしまうことがあります。

でも、それはわがままというより、ピーマンの味や香りをしっかり感じている状態とも言えます。

子どもは大人よりも味やにおいに敏感なことがあります。
苦味や独特の香りにびっくりするのは、自然な反応でもあります。

ピーマンはなぜ苦いと感じやすいの?

ピーマンには、独特の苦味や青っぽい香りがあります。

この苦味や香りが、子どもにとっては強く感じられることがあります。

大人は「これくらいなら大丈夫」と思っても、子どもには口の中でかなり目立つこともあります。
特に、初めて食べるときや、苦いと感じた経験がある子にとっては、少しの味でも気になりやすいです。

だから、ピーマンが苦手な子に対して、すぐに「好き嫌いをなくそう」と考えすぎなくても大丈夫です。

まずは、ピーマンには苦味があること。
香りもあること。
それを子ども自身が感じていること。

そこを受け止めるだけでも、食材との向き合い方は少し変わります。

ピーマンは苦いだけじゃない

丸ごとのピーマン、半分に切ったピーマン、輪切りピーマンを並べたイラスト

ピーマンは「苦い野菜」と思われやすいですが、苦味だけの野菜ではありません。

香り、食感、色、切ったときの形、加熱したときの変化など、いろいろな特徴があります。

苦手な野菜を無理に食べさせるより、まずは「どんな野菜かな?」と見方を変えてみる。
それだけでも、子どもにとっては食べ物に近づくきっかけになります。

香りがある

ピーマンは、切ったときに独特の香りがあります。

この香りが苦手な子もいますが、反対に「ピーマンらしさ」として伝えることもできます。

子どもに話すなら、

「ピーマンは、切ると野菜のにおいがしっかりするね」
「ちょっと青っぽい香りがするね」

くらいの言い方で十分です。

好きか嫌いかをすぐに決める前に、まずはにおいを感じてみる。
それも、食べ物との出会いのひとつです。

シャキッとした食感がある

ピーマンは、細く切るとシャキッとした食感があります。

炒めものに入れたときも、少し歯ごたえが残ることがあります。

この食感が苦手な子もいます。
でも、反対にやわらかすぎる野菜より、少し食感がある方が食べやすい子もいます。

同じピーマンでも、切り方や火の通し方で印象が変わるんですよね。

輪切り、細切り、みじん切り。
切り方が変わるだけでも、見た目や食べたときの感じ方が変わります。

加熱すると食べやすく感じることもある

ピーマンは、生に近い状態だと香りや苦味を強く感じやすいことがあります。

一方で、炒めたり、他の食材と合わせたりすると、食べやすく感じる子もいます。

たとえば、

  • 細く切って炒めものに入れる
  • 肉や卵、ツナなど、うま味のある食材と合わせる
  • チャーハンや焼きそばに少量入れる
  • 少しやわらかくなるまで火を通す

こうすると、ピーマンだけが目立ちすぎず、食べやすく感じることがあります。

ただし、「加熱すれば苦味が完全になくなります」とは言い切らない方がよいです。
感じ方は子どもによって違います。

「少し食べやすくなることもある」くらいが、家庭でも保育の場でも伝えやすいと思います。

子どもに聞いてみたいピーマンのミニクイズ

ピーマンの話をするときは、食べる前に小さなクイズにしてみるのもよいです。

苦手な子に「食べてみて」と言う前に、まずは特徴を知るきっかけにできます。

Q. ピーマンには、苦味以外にどんな特徴があるでしょう?

① 香りがある
② シャキッとした食感がある
③ 色がきれい

正解を見てみる(こちらをクリック)

正解は、全部です。

ピーマンは苦味のイメージが強いですが、香り、食感、色など、いろいろな特徴があります。

子どもに話すなら、

「ピーマンって、苦いだけじゃなくて、においや歯ごたえもある野菜なんだね」

くらいで十分です。

食べる前に見たり、切った断面を見たり、においをかいだりするだけでも、食べ物に興味を持つきっかけになります。

クイズにすると、「食べる・食べない」だけではなく、ピーマンを観察する時間にしやすいです。

実際に丸ごとのピーマンを見たり、半分に切った中を見たりすると、子どもが「中は空っぽなんだね」「種があるね」と気づくこともあります。

ピーマンが苦手でも悪いことではない

ピーマンが苦手でも、それだけで悪いことではありません。

大人でも苦手な食べ物はあります。
子どもならなおさら、初めての味や強い香りに戸惑うことがあります。

食育というと、「好き嫌いをなくすこと」と思われやすいかもしれません。

でも私は、食育は全部食べられるようにすることだけではないと感じています。

苦手な食材でも、

  • 見る
  • 名前を知る
  • においをかぐ
  • 少し触ってみる
  • 料理に入っていることに気づく
  • 友達や家族が食べている様子を見る

こういう出会いも、十分に食育です。

無理に食べさせて嫌な記憶になるより、少しずつ慣れていく方が、その子に合っていることもあります。

実際の食育でも、「好きになってほしい」と思うあまり、こちらが少し頑張りすぎてしまうことがあります。


でも、まずは香りを知る、形を見る、少し触ってみる。それだけでも、子どもにとっては食べものとの出会いになります。

保育園で感じるピーマンとの出会い方

保育園でも、ピーマンは反応が分かれやすい食材です。

見ただけで「ピーマンやだ」と言う子もいます。
一口食べて「苦い」と感じる子もいます。

ただ、切り方や料理の形で反応が変わることもあります。

細く切ると、見た目の印象がやわらぐことがあります。
炒めると、香りの感じ方が変わることもあります。
他の食材と合わせると、ピーマンだけが目立ちにくくなることもあります。

もちろん、それでも苦手な子はいます。

でも、食べなかったとしても、給食にピーマンが出ていることを見る。
友達が食べている様子を見る。
先生や大人が「今日はピーマンが入っているね」と話す。

そういう時間にも意味があります。

見慣れるだけでも、子どもにとっては大きな一歩です。

ピーマンが苦手な子には、食べる前に色や形を見比べるところから入るのもひとつの方法です。
夏野菜クイズでは、ピーマンとパプリカの違いも、子どもと話しやすい形で紹介しています。

親子で楽しめる夏野菜クイズ|きゅうり・トマト・とうもろこしを見てみよう
きゅうり、トマト、とうもろこし、ピーマン、オクラをテーマにした親子で楽しめる夏野菜クイズ。家庭や保育園で、食べ物に興味を持つきっかけとして使いやすい内容です。

家庭でできる無理のないピーマンの出し方

家庭でピーマンを出すときは、最初から「食べられるようにしなきゃ」と思いすぎなくて大丈夫です。

たとえば、こんな関わり方があります。

  • 細く切って、少量だけ料理に入れる
  • 炒めものやチャーハンなど、他の食材と合わせる
  • 「今日はピーマンが入っているね」と伝えるだけにする
  • 食べなくても、見たりにおいを感じたりする時間にする
  • 大人が食べている様子を見せる

無理に一口をすすめるより、まずは食卓に出ることに慣れるだけでもよいと思います。

子どもに話すなら、

「苦いって感じたんだね」
「ピーマンは、ちょっとにおいが強い野菜だね」
「今日は見るだけでも大丈夫だよ」
「細く切ると、見た目が少し変わるね」

という声かけもできます。

食べられたときだけ褒めるのではなく、見たこと、においをかいだこと、少し触れたことも認めてあげると、子どもも安心しやすいです。

ピーマンの丸ごと・断面・輪切りを栄養士くまさんが紹介しているイラスト

ピーマンが苦手な子に注意したい声かけ

ピーマンを食べやすくする工夫はできますが、無理に食べさせる方向にはしない方がよいです。

特に、苦手な子に対して、

「これくらい食べなさい」
「残したらだめ」
「食べないと大きくなれないよ」

と強く言いすぎると、ピーマンへの苦手意識がさらに強くなることがあります。

また、体調が悪いときや食欲がないときは、普段より苦味やにおいを強く感じることもあります。

アレルギーや体調面で心配がある場合は、家庭や園の方針、必要に応じて医師など専門家の指示に合わせてください。

食材との出会い方は、子どもによって違います。

今日は見るだけ。
においだけ。
少しだけ。
料理に入っていることに気づくだけ。

そんな日があっても大丈夫です。

保育園栄養士としてのひとこと

ピーマンは、子どもにとって少しハードルのある野菜かもしれません。

でも、苦手だから遠ざけるだけではなく、無理に食べさせるだけでもなく、少しずつ出会う方法を考えられる食材でもあります。

保育園では、食べられたかどうかだけでなく、見慣れてきたか、名前を覚えたか、料理に入っていることに気づいたかも大切にしたいと感じています。

家庭でも、完食を目標にしなくて大丈夫です。

「ピーマンって苦いだけじゃないんだね」
「においがあるね」
「切ると中はこんな形なんだね」

そんな会話だけでも、食べ物に近づくきっかけになります。

まとめ

もちろん、毎回うまくいくわけではありません。
出しても残る日もありますし、ひと口も食べない日もあります。
それでも、少しずつ出会う機会を作っておくことには意味があると感じています。

ピーマンは、苦いイメージが強い野菜です。

でも、苦味だけでなく、香り、食感、色、加熱したときの食べやすさなど、いろいろな特徴があります。

ピーマンが苦手でも、それだけで悪いことではありません。

無理に好きにさせるより、まずは見る、知る、においを感じる、少しずつ出会う。
その積み重ねも、子どもにとって大切な食育だと思います。

ピーマンを食べる日も、食べない日もあります。
でも、食卓や給食で何度も出会う中で、少しずつ印象が変わることもあります。

焦らず、その子のペースで関われるといいですね。

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